−僕の好きな車達−

NISSAN


ブルーバード

910

     

セダンのSSSターボ。CMキャラクターはジュリーでオリジナルソングも格好良かった。

昭和54年デビュー。先代と変わってボクシーで近代的なスタイルとなる。430セド辺りと同時期に誕生しているせいか、シャープなサイドビューと、シンプルながら端正な顔付きで構成されたデザインはちょっと似ている。ところが、子供だった僕にとっては斬新なデザインの910ブルであったが、ブル史上最大の名車と言われる510を知る人々にとっては「510の再来」と賞賛されており、実際には先祖返りデザインなのであった。本当に今のファミリーカーでは考えられない程、色気や趣味性のある車だったと思う。後に追加されたピラーレスの4ドアHTなどというボディの存在が、まず今では考えられないし、HT系のリアのラゥンドグラスは上級車である430セド譲りだった。内装も当時流行りのエレクトロニクス装備が満載で、インパネのデザインは最先端だったと思う。メカ的にも日産の4気筒系(Z18)では初のターボ搭載車で、ファミリーカーっぽくなかった。ジュリーを使ったCM戦略も4年間通して起用されており、「スーパースター80」とか「ブルーバード、お前の時代だ」などというキャッチコピーも910とジュリーにはお似合いだった。日産の屋台骨であるブルが今ではあまり元気がなくなってしまった。日産には「かつては元気だったのに・・・」という車がたくさんある。また910みたいな車を作れば良いのにな〜、と心から願ってしまうのであった。


810

    

↑後期の2ドアHTSSS、小さい頃は国産車とは思えなかった。

51年デビュー。マイチェンした時の展示会へ親に連れていってもらい、ショールームに展示してある3種類の顔のブルを見て驚いてしまった。「なんで日産に外車(今にして思えばアメ車)が置いてあるの?!」と。3種類というのは、スポーティなSSS、ラグジュアリーなL6搭載のGシリーズ、そしてベーシックなGL系でそれぞれ顔付きが違っていたからである。当時、外車の事は分からなかったが、多分クライスラーなんかのトラックの顔を連想していたのだろう。この810には、後のマキシマにも繋がるGシリーズというL6搭載車があった。コイツは少しロングノーズで顔付きも230ローレル並で特に派手な部類だった。確か、テールランプのデザインも330セドのHTをミニチュア化した様なものであった。内装もこの頃の日産高級車の証とも言える「猫背シート」(ヘッドレスト埋め込みシート)を採用していた。この頃、僕にとっての高級車の印はこの猫背シートで、コイツが付いているかどうかで、普通の車と高級車を見分けていた(本当にあってたのかな?)。910もそうだけど、この810にしても2ドアHTあたり、今のブルでは考えられないくらいスペシャリティ色が強かった。なんといってもL20搭載でFRだもんね〜。