−僕の好きな車達−

TOYOTA


クラウン

120

 

↑白いハイソカーの頂点。「いつかはクラウン」のキャッチコピーはつとに有名。

昭和58年にデビュー。歴代クラウンの中で最もコンパクトに見え、かつての法人需要を見越したスタイルに較べると随分とパーソナル感に富んでいる。このクラウンは「いつかはクラウン」な〜んて名コピーを残した車だが、ハイソカーブームの頂点に位置した車なので、実際には国内販売第3位でカローラの次に売れていたのだから驚きだ。高い車なのに免許取り立ての若者が無理して買ったりするケースも多く(今でいうVIPカーみたいなもんだね)、だから当時のマスコミには「いつかは〜」ではなくて「いきなりクラウン」などという皮肉めいた事も良く書かれていた。スタイルとしては僕も好きで、クリスタルピラーはとても新鮮だったし、グリルの中にビルトインされたフォグランプは、しばらくトヨタ高級車の定番スタイルとなった。またインテリアもなかなか斬新でHT系のひさしが付いた2段インパネは、次の130クラウンのライバルとなるY31セド・グロがそのまんま影響された(コンパクトに見せるのを良しとする風潮も含めて)。僕が免許を取った平成元年頃は、まだだいぶ高い部類の車で、Y30セド・グロと共に「イカツイ系」の双璧を成していた。リップスポ付けてBBS履いてオールスモークにしてサンルーフシェードとフェンダートリムも付けたら「キレイ系の120クラウン」の出来上がり。ちょっと行きすぎてピッツーラのリアスポとロンザのスモークテール、そして汎用のヨーロピアンモールを付けてたのも良く見かけました。メカに目を向けると、今では聞かなくなってしまったスーパーチャージャーを国産で初めて搭載したのもこのクラウンでした(1G−GZEU)。


110

   

↑いわゆる「鬼クラ」。トヨタ流高級車の手法を築いたスタイル?

昭和54年デビュー。この頃は車のスタイリングが大きく変わろうとしていた時期なので、このクラウンもご多分に漏れず新鮮なスタイリングで登場した。個人的にはこのクラウンのスタイルが、最近までのトヨタ高級車の定番スタイルを築いたかの様に思える。クラウンに限って言えば、革新派の140は別として120、130共キープコンセプトで、細部の違いはあれどもシルエットはとても良く似ていた。もっと言うと先代の150も鬼クラみたいなサイドビューに戻った。あと、マークU系もGX81くらいまでよく似たフォルムだった。顔付きでは「つり目サイドウィンカー」も各車種多岐に渡って使われていた。ライバルは言わずもがなの430セド・グロで、どちらも伸びやかでシャープなスタイリングを持っており格好良かった。出た頃は小学校の低学年で「社長の乗る車」感が強かったが、青春時代にはヤン車の中でも「えぐい系」の車種となっていた。フルエアロ、フェンスポは当たり前で、ボンネットスクープ、ダクトを切った車もしばしば、羽根はゲタっパネが多かったかな?色は全塗そうろうのビカビカの黒とかでホットロッドも良く見かけたなぁ。中にはベンツマスクにしたりで、オーナー様には申し訳ないのですが、どちらかというと当時は「車が好き」「クラウンが好き」というより「でかいモノが好き」「とにかく派手なのが好き」といった仕様の車が多かった様に思える(失礼!もちろんこだわりを持ってキレイに乗っている方もいっぱいいましたよ!)。なお当時でもあまり見かけなかったが、このクラウンまでは2ドアHTがラインナップされている。オペラウィンドゥにラゥンドトップでかなりイカツい車であった。トヨタ初のターボM−TEUが搭載されたのもこの車が初めてでした。後に思ったが何故この頃GX51クレスタで1G−EUがデビューしていたのに、わざわざ古いM−EUをベースにターボを作ったのだろうか?誰か知っていたら教えて下さい!