検 討−
特に嫁さんに許可を取ったわけでもないのに、何となく自分の中では購入を検討し始めてしまった。毎日寝る前に旧車系の本を見て、良さそうな車を探していた。そこでまずは買う買わないを別としても久々にジャパンが見たい!と思い。前期2ドアのエアダム・バーフェン付きキャブ車が約100万円で載っていた中古車屋に嫁さんと足を向けてみた。店に着くと久々に見る様々な旧車達!やっぱり格好いいなぁなどと思って眺めているとお店の方が出てこられた。「何をお探しですか?」との質問に「あの〜、本に載ってたジャパンなんですけど・・・」と答えるとすぐに案内してくれた。するとそこには何年ぶりかに見るジャパン!「お〜!やっぱり格好いい〜!」と思いながら説明を受ける。が、しかし、よく見るとバンパーは錆び錆び、エアダムは適当に付けてあり割れてるし、エンジンルームやボンネットにも錆が多かった。しかしながら古い車なんだから多少の事は仕方がない!後から直せそうな所は目をつぶろう!とこれまた買うと決まったわけでも無いのに値踏みをしていた。だが見てるうちに目をつぶらないといけない箇所があまりにも多くなってきて「やっぱ僕には無理なんかなぁ」と思いながら中に座らせてもらった。すると目の前には7連のサーキットメーターが!2ドアならではの狭い視界も悪っちい!「あ〜、やっぱり良いんだけれど、ジャパンってみんなこういう程度なのかなぁ」と思いつつ天井をみると、全面ヒョウ柄の毛布がキレイに両面テープか何かで張り付けてあった!「あ〜、どうせ天井のビニールなんて新品無いだろうし、剥がしてもベトベトだろうし、古いからといって汚らしいのはやだな」と思い、心の中で「100万円もするジャパンでこういう感じなのか・・・、やっぱりジャパンなんてもうキレイなのは無いんだ」とあきらめモードで帰路についた・・・。
それから数週間、ジャパンの事はあきらめようと思っていたが、なかなか忘れられず「何か良い方法は?」と考えたのが、雑誌の個人売買でたまに見かける「1オーナー、屋根保管、程度極上」というノーマル車だった。しかも、そういう車に限って結構安かったりするのだ。しかし、頭に描く理想型は「現代的旧車仕様」なので、購入後自分でいじらなければならなかった。エンジンはとりあえずL型専門ショップが数多くあるので、お金を貯めておいおいチューニング出来るだろうし、足周りは友達に手伝ってもらいながら出来る。問題はバーフェンだ。
←ちなみにオーバーフェンダー(バーフェン)付きのジャパンはこんな感じ(カーコラです)
フェンダーを切って折り畳んでビス止めする、なんて事は自分で出来るはずが無いし、そんな事をやってもらえそうな「つて」も無かった。しかもそういう極上車に2ドアはあまり見かけなかった。そこでひらめいたのが4ドアで箱スカの4ドアRチックにシルバーでチンスポくらい付けて、ワタナベでも履かせば、難易度の高いオーバーフェンダーを付けなくても逆に渋いんじゃないか?!しかも低コストで!そうと決まれば希望が見えてきた!!もう一度雑誌を見て練り直しだ!!
早速本屋でNH誌を見てみると、大阪で前期4ドアGT−E・Xでシルバーの走行3万qぐらいのドノーマル極上車が38万円で載っていた。「これはいい」と思いながら隣に目をやると茨城で同じく前期4ドアGT−E・Xでシルバーの走行3万qぐらいの極上車で僕が考えている4ドアの理想的ないじり方を全て網羅しているモノが載っていた。唯一エンジンがノーマルというのが惜しまれたが、随分妥協を重ねていたのでボディが良ければそれくらいはいいやと言う気になっていた。が、肝心のお値段はキャブ車でもないのに70万円でしかも茨城から持ってくるのにお金が掛かりそうだなと言うことで「どうかなぁ」と思った。ただし大阪のジャパンについてもナンバーが切ってあったので、再登録費用が結構掛かりそうなのと、陸送費用、そして肝心の改造費用を考えると「どっちもどっちかな〜??」という感じだった。
この2台のどちらかにしようと心が固り、いざ嫁さんに購入したい旨をやんわりと話す日々が続いた。話す内容としては、これまでにしたためたこの長文とほぼ同じと思って頂いて間違いありません。だいぶ変人扱いされたり、経済的に心配をしていたが、なんとか半分くらいは理解してくれ始めた様子であった。そんな段階になりいよいよ電話を試みる。でも実は、こうやって嫁さんを説得しているにも関わらず、自分自身も古い車に足を踏み入れるのにちょっと自信がなかった。やはり説得したからには嫁さんに迷惑を掛けたくない気持ちでいっぱいだったので電話を翌日に引き延ばす日々がしばらく続いた。